整形外科とは体の根幹である骨・関節などの骨格系、それを包んでいる筋肉、それを支配している神経系からなる「運動器」の病気や怪我による損傷を治療し、機能改善を目指す科です。
具体的には打撲、骨折、脱臼、切り傷などの外傷(けが)をはじめ、肩こり、腰痛、膝痛などの関節痛、手足のしびれといった神経痛などの日常によく起きる体の痛みや違和感を診療致します。
診察では、問診や触診、レントゲン検査を中心に行い、当院ではエコーでの検査も診察時に積極的に行っております。
痛みの原因を追究し、患者様には治療方針などを丁寧にご説明させていただきます。
また手術などの必要があれば適切な医療機関へのご紹介も致します。
上記以外でもスポーツや交通事故で起きた外傷や障害の診療も行っております。
また、交通事故直後ではあまり症状がない場合でも数日後から症状が酷くなったり、首の痛みや足の痛みなどの症状が後から出てくる場合もあります。
そのため交通事故に遭われた方は早期に整形外科受診を一度受診されることをおすすめ致します。ご気軽にご相談ください。
子供は活発であり怪我がつきもので、時には骨折してしまうこともあります。ですが、大人と違い子供の場合は骨を自分で矯正する力(自家矯正と言います)があるため手術が不要でギプス治療で治癒できることも多々あります。
心配なさらず一度ご相談ください。
慢性的な関節の痛みや違和感といった原因が不明な病気もお受けいたしております。
また股関節の2次検診ではレントゲンだけでなく、当院では侵襲のほとんどないエコーでの検査も実施しております。ご気軽にご相談ください。
・首、肩、腰、肘、手などの痛み
・首や肩のこりでうまく動かない
・背中、足の付け根、膝、足などが痛む
・腕が上がらない
・ぎっくり腰をした
・手足がしびれる
・手指がこわばる
・指をまっすぐに伸ばせない・引っかかる
・捻挫、打撲、骨折、脱臼をしたかもしれない
・切り傷、すり傷、やけどなどのけがをおった
・スポーツ中に怪我をしたなど
症状 | 考えられる主な疾患 |
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首の痛み | 頸椎ねんざ(寝違え、むち打ち症)、頸椎症、頸椎椎間板ヘルニア、頚肩腕症候群 |
肩の痛み | 五十肩(四十肩)、腱板損傷、変形性肩関節症、肩峰下インピンジメント症候群 |
腰の痛み | ぎっくり腰、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎分離・滑り症、変形性腰椎症、圧迫骨折、坐骨神経痛 |
足の痛み | 足底腱膜炎、変形性足関節症、有痛性扁平足 |
足指の痛み | 痛風発作、外反母趾、巻き爪 |
肘の痛み | テニス肘、ゴルフ肘、肘内障(小児)、肘部管症候群、変形性肘関節症、離断性骨軟骨炎(小児) |
手の痛み | 変形性手関節症、腱鞘炎、関節リウマチ |
手指の痛み | バネ指、へバーデン結節、ブシャール結節、突き指 |
ももの付け根(股関節) の痛み | 変形性股関節症、大腿骨頭壊死、関節唇損傷、単純性股関節炎(小児)、感染性股関節炎 |
膝の痛み、腫れ | 変形性膝関節症、半月板損傷、靭帯損傷、滑液包炎、腱付着部炎、関節ネズミ |
スネの痛み | 腰椎椎間板ヘルニア、シンスプリント |
手足の痺れ | 椎間板ヘルニア、手根管症候群、肘部管症候群、ギヨン管症候群、足根管症候群、慢性動脈閉塞症 |
小児期の痛み | 外傷(打撲、骨折、やけど等)、成長痛、骨端症 |
整形外科疾患はけが等の完治を目指す疾患以外は腰痛や肩痛といったいわば年齢を経られて起きる慢性疾患が多いです。
そのため地域にお住まい・お勤めの皆様にとって定期的に来院したいと思えるような病院でありたいと考えております。
どんなことでも構いませんのでお気軽にご相談ください。
運動中に怪我をされた方、運動を続けていくなかで身体に痛みを感じるようになった方など、お気軽にご相談ください。
当院では重症度、年齢、種目、スポーツレベルなどの要素を考慮し、患者様一人ひとりに応じた適切な治療を理学療法士によるリハビリと共にご提案させていただきます。
ご気軽にご相談ください。
・打撲
・捻挫
・骨折
・脱臼
・靭帯損傷
・腱断裂
・肉離れ
など
・野球肩
・野球肘
・テニス肘
・ゴルフ肘
・ランナー膝
・アキレス腱炎
・疲労骨折
など
骨粗鬆症とは簡単に言うと骨の量が減り、弱くなり骨折しやすくなっている状態を言います。老化や閉経などに伴って起き、痛み等の症状がないため気づかない内に骨粗鬆症になり、骨折して初めて骨粗鬆症であることがわかることもあります。骨折では腰、太ももの付け根や手首の骨折が多く、いずれも起きてしまうと生活に支障をきたし、寝たきりになってしまうこともあり、早期発見、治療が大切です。「最近身長が縮んだ」「腰が曲がってきた気がする」「ずっと最近腰が痛い」等お思いの方や閉経して1.2年経過した女性の方など、ぜひご気軽にご相談ください。
当院では信頼性の高い骨密度測定装置(DEXA法)で腰椎、股関節の骨密度を測定、血液検査と合わせて骨粗鬆症の予防、患者様に合わせた治療を行って参ります。
骨の密度を測定するのに「DEXA法」という方法が用いられます。
腕の計測は簡便ですが精度が低く誤差が多いため正しく骨粗鬆症を診断し必要な治療を行うために当院では腰椎、大腿骨を検査に用います。
これは『骨粗鬆症学会ガイドライン』でも推奨されています。
レントゲンでの検査であり痛みなどを全く伴わない検査ですのでご安心ください。
一般採血に加えて、骨代謝マーカーを測定します。
骨は骨を作る作業と壊す作業を絶えず行い新しく元気な骨を維持しています。
その骨を作る作業が落ちていないか、骨を壊す作業が進んでしまっていないかを測るマーカーが骨代謝マーカーです。
どの治療薬を使うかやその治療薬で治療効果はあるかを判断することができます。
食事、運動、薬物療法が大切な三本柱になります。
食事は骨の主成分であるカルシウムやタンパク質に加えて、ビタミンD,Kの摂取も大切です。以下多く含まれる食品群です。
カルシウム
牛乳、乳製品、しらす、ひじき、大豆製品、小松菜など
タンパク質
肉類、魚類、卵、乳製品、大豆製品など
ビタミンD
シャケ、さんま、かれい、うなぎ、煮干し、キクラゲ、干し椎茸など
ビタミンK
納豆、ブロッコリー、キャベツ、小松菜、ほうれん草、菜の花、にら、カイワレ大根など
骨に体重を加えることによって骨は丈夫になります。さらに筋肉を鍛えることでバランスの良い体になり骨折の原因となる転倒の可能性を減らすことができます。言わずもがなですが、運動は骨粗鬆症の予防、治療に必須です。
当院ではリハビリテーションを実施しておりますので、モチベーション維持にもぜひご活用ください。
食事や運動療法に併せて薬物療法が実施されます。検査結果によって、患者様に適切な治療を提案させていただきます。
治療方法には内服薬の他、皮下注射や静脈注射など、また投薬頻度も毎日のものや週一のものなど近年では様々な治療薬があります。患者様と相談させていただき生活スタイルにあった治療を行います。
リウマチとは本来なら病原菌などの外敵を攻撃するはずの免疫が暴走してしてしまい、関節や滑膜といった関節の組織を攻撃してしまうことで(自己免疫)、主に手足の関節が腫れたり痛んだりする病気です。
日本では関節リウマチを患われている方は推定60-70万人であり、30-50歳代の女性に多く起こります。
関節リウマチの診断は、問診、血液検査、レントゲン検査などを元に行います。
以下の症状があればリウマチの可能性がおありですので早期にご相談ください
・朝に関節が強張る感じが1時間以上続く
・6週間以上関節の痛み、腫れが続いている
・3つ以上関節が腫れている気がする
・ご家族にリウマチを患われた方がいる
現在様々な新薬が開発され、それらを工夫することで以前には難しかった関節破壊の進行を食い止め、機能回復を得ることができるようになり、関節リウマチは治癒が治療目標にできる時代になりました。
そのため早期発見・早期治療が非常に重要です。
そのため関節リウマチと判断された場合、できるだけ早期に抗リウマチ薬や生物学的製剤を用いることが推奨されています。
また、リハビリテーションによる理学療法を行うことで、機能回復を得られ、機能を維持することができるようになります。
外科的手術が必要と判断した場合、治療抵抗性がある場合は、適切な医療機関と連携した治療を行わせていただきます。